ハワイからのコンテンツ: Hayaの自然派☆ハワイ

ハラ・ペペ

ハラ・ペペは、ひょろ長い幹と、枝の先から垂れた細い葉が特徴の木です。全部で6種あり、すべてハワイの固有種です。そのうちの3種は、合衆国魚類野生生物局によって絶滅危惧種に指定されています。P. aureaはカウアイ島、P. auwahiensisはモロカイ島とマウイ島、P. fernaldiiはラナイ島、P. forbesiiとP. halapepeはオアフ島、P. hawaiiensisはハワイ島に分布します。 高さ9mくらいに成長します。外見はイエイエに似ていますが、イエイエが自力で立つことができずに地面を這うか、他の木に巻き付いて登るのに対して、ハラ・ペペは自立して伸びます。また、イエイエの葉には主脈の上と縁に小さなノコギリ状の棘が並びますが、ハラ・ペペの葉には棘はありません。花は黄色で、続いて直径約2.5cmの赤い実をつけます。 フラのハーラウ(学校。元々はカヌーを保管したりフラを練習したりするための大きな建物のこと)では、花が咲いたハラ・ペペの枝が祭壇に置かれて、フラの女神カポに捧げられるそうです。 日本語名:― ハワイ語名:hala pepe、le’ie 英語名:― 学名:Pleomele spp. 分類:リュウゼツラン科 (Agavaceae) その他:ハワイ固有種(endemic)、P. fernaldii / P. forbesii / P. hawaiiensisの3種は絶滅危惧種(endangered)  ...

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ブーゲンビリア

ブーゲンビリアは、中央アメリカや南アメリカが原産の低木です。ハワイでは民家の生け垣、ビルのフェンス、ホテルなどにたくさん植えられているほか、レイにも使われ、人気があります。愛好家の間では、「bougies」という愛称でよばれることもあります。 ハワイには今から約200年ほど前に入ってきたと考えられています。ハワイでは主にB. glabrasとB. spectabilisの2種と、多くのハイブリッド種があります。白い小さな花を取り巻く紫、赤、ピンク、オレンジ、白などのたいへん鮮やかな色の葉(包葉)が印象的です。包葉は、原産地に生息するハチドリ(ハミングバード)を誘うために、このような鮮やかな色に進化したのだと言われています。品種によっては、まるでネオンのように鮮やかなピンク色のものもあります。 ブーゲンビリアという名前は、18世紀にB. spectabilisをブラジルのリオデジャネイロで見つけたフランス人航海者、ルイ・アントワーヌ・ド・ブーガンヴィル(Louis Antoine de Bougainville、1729–1811)にちなんで付けられたのだそうです。 日本語名:イカダカズラ ハワイ語名:― 英語名:bougainvillea 学名:Bougainvillea spp. 分類:オシロイバナ科(Nyctaginaceae)イカダカズラ属(Bougainvillea) その他:外来種(alien) ——————————————————————— 「画像1」ブーゲンビリア 「画像2」ブーゲンビリア 「画像3」ブーゲンビリア...

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バード・オブ・パラダイス(ゴクラクチョウカ)

ハワイの観光客にとって、オレンジ色の鶏冠を持つ鶴のような鳥の頭を連想させるカラフルで美しい花は、いかにも南国気分を盛り上げてくれます。バナナやヘリコニアなどとおなじショウガ目に属する植物です。ヘリコニアと同じように、観賞用として栽培され、花屋などで販売されています。民家の庭でもよく見られます。キルトなどのハワイアンアートや、ステンドグラスなどの工芸品のモチーフとして使われることも多い植物です。 葉はバナナの葉に似ていて、長さは90~120cm。茎のように見えるのは葉柄です。花の形を鳥に例えた場合に、嘴の部分にあたるのは苞です。花は2週間以上咲き続けます。アフリカに生息するタイヨウチョウ(太陽鳥)という鳥が花粉を運んで受粉するような作りになっているため、タイヨウチョウが生息しないハワイでは、種を作ることはほとんどありません。   白色の花を咲かせる近縁種(Strelitzia nicolai)もあります。こちらはジャイアント・ホワイト・バード・オブ・パラダイス(giant white bird of paradise)などと呼ばれ、6mくらいまで成長し、ハワイでは広大な敷地を持つリゾート地や商用施設に植えられることが多いようです。 日本語名:ゴクラクチョウカ(極楽鳥花) ハワイ語名:― 英語名:bird of paradise 学名:Strelitzia reginae 分類:ゴクラクチョウカ科(Strelitziaceae)ゴクラクチョウカ属(Strelitzia) その他:外来種(alien)  ...

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バードウォッチングinアラモアナビーチパーク~その2

バードウォッチングinアラモアナビーチパーク~その1のつづきです。 水辺では、8月から4月にかけて、アウクウの他にウーリリ(メリケンキアシシギ)の姿も見ることができるかもしれません。ウーリリは、アラスカや東シベリアで繁殖し、南カリフォルニア、ハワイを含めた太平洋諸島、オーストラリアなどで越冬する渡り鳥です。澄んだ声で「トゥーリッリッリッ」と繰り返して鳴きます。 同じ時期の芝生エリアやパーキングロットでは、同じく渡り鳥のコーレア(ムナグロ)が虫を探して歩き回っている姿も見ることができるでしょう。また、上空では『ホノルル市の鳥』であるマヌオクー(シロアジサシ)が単独もしくはペアで軽やかに飛んでいるかもしれません。 アラモアナビーチパークに隣接して、マジックアイランド(Magic Island)と呼ばれる人工の半島があります。芝生になっていて、地元の人たちのピクニックの定番スポットの一つです。このマジックアイランドの海沿いや、先端にあるラグーンでは、8月から4、5月の間、アケケケ(キョウジョシギ)という渡り鳥が数羽の群れで食べ物を探している姿が見られるでしょう。アケケケは、嘴で小石をひっくり返して、その下にいる虫や甲殻類を探して食べます。 おわり ——————————————————— 「画像1」ウーリリ(メリケンキアシシギ) 「画像2」マヌオクー(シロアジサシ) 「画像3」アケケケ(キョウジョシギ)...

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バードウォッチングinアラモアナビーチパーク~その1

アラモアナセンターから大通りを挟んだ向かい側に800m以上続くアラモアナビーチ。そのビーチを囲むように整備されているのが、アラモアナビーチパークです。地元の人たちの間で最も人気のある公園の一つで、週末には海水浴、ピクニック、バーベキュー、テニス、ジョギングなどを楽しむ家族連れで賑わいます。そんな市民の憩いの場であるアラモアナビーチパークは、野鳥観察の好ポイントでもあります。 ビーチパーク内では、カワラバト、チョウショウバト、カノコバト、イエスズメ、メキシコマシコ、シリアカヒヨドリ、メジロ、コウカンチョウ、ブンチョウ、インドハッカ、オナガカエデチョウなどの野鳥を、簡単に見つけることができるでしょう。 以上の鳥はすべて外来種ですが、アラモアナビーチパークには元からハワイに暮らしている在来種もいくつか生息しています。公園内には池があり、小川が流れています。この水辺では、アウクウ(ゴイサギ)がじっと魚を探している姿を見ることができるでしょう。もし川で魚釣りをしている人がいれば、その釣り人のそばに寄って来て、釣り上げた魚をもらえることを期待してじっと待っていたりします。アウクウは、大昔に自力でハワイにたどり着いたと考えられています。 その2につづく  ...

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カワラバト(河原鳩)

ヨーロッパ、アジア、アフリカが原産のハトです。ハワイには、ヨーロッパから1796年に最初に移入されました。ジェームス・クック(1728–1779)がハワイに到達した1778年からわずか8年後であり、カワラバトは、ヨーロッパ人のハワイ「発見」以降、最初に移入された鳥の一つです。日本にも外来種として多く生息し、神社や駅などで普通に見られます。 ハワイでは主要6島すべてに生息します。都市部で人間の生活に密着している個体がほとんどですが、海岸の崖や山間の峡谷で、本種の本来の環境に近い生活をする個体もいます。崖、ビルの柵、ココヤシ、バニヤン、アイアンウッドなどに巣を作り、2個の白い卵を産みます。 全長約30cm、雌雄同色。色彩はバラエティに富んでいますが、基本的に体は灰色で、頸は光沢のある玉虫色、尾羽の先は黒色、虹彩と足は赤色で、翼には二本の黒帯があります。草の種子などを主に食べます。「ホー、ホー」とソフトに鳴きます。都市部では体が真っ白な個体も多く見られます。ホノルルでは、むしろ白い個体の方が多いかもしれません。 日本語名:カワラバト(河原鳩) ハワイ語名:― 英語名:Rock Pigeon 学名:Columba livia 分類:ハト科(Columbidae) その他:外来種(alien)...

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インドクジャク(ピーカケ)

インドの国鳥であるインドクジャクは、ハワイには1860年頃移入されました。現在はカウアイ島、オアフ島、マウイ島、ハワイ島に生息しています。牧草地や農地近くの山林などにいますが、警戒心が強く、なかなか近くで観察することができません。インドクジャクは、ハワイではクジャクの英語であるピーコック(peacock)を、ハワイ語の発音にして「ピーカケ」とも呼ばれています。 全長は雄が約180~230cm、雌が約90~100cm。雄は体が緑と青で、長い尾羽を持ちます。雌は上面が褐色で、下面は淡色です。大きな声で「ミャーオウ」と繰り返し鳴きます。雄一羽と数羽の雌からなる群れを作ります。夜は木の上で休みます。体も尾羽も真っ白な白化個体もたまに見られます。 ハワイ王朝時代には、王族達のペットとして飼われていたそうです。『Princess of the Peacocks(クジャクの王女)』という愛称もあるカイウラニ王女(1875-1899)が愛した鳥として知られています。カイウラニは、アーイナハウという、当時ワイキキにあった王族の地所で暮らしていました。その庭には、インドクジャクがたくさん放し飼いにされていて、王女が手渡しでえさを与えていたそうです。 日本語名:インドクジャク(印度孔雀) ハワイ語名:Pikake 英語名:Common Peafowl、Indian Peafowl 学名:Serinus mozambicus 分類:キジ科(Phasianidae) その他:外来種(alien)  ...

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ショウジョウコウカンチョウ ショウジョウコウカンチョウは、アメリカ本土が原産の鳥です。ハワイには1929年にアメリカ東部より移入されました。現在はハワイの主要な島々すべてに生息します。標高の低い林などにいるほか、町中でも見られます。餌台にも集まります。 全長約22cm、雌雄異色。雌雄とも冠羽があります。雄は体が朱色で、嘴の周りが黒色です。雌は体が茶色で羽、尾、冠羽が赤みを帯びています。雄は澄んだ声で大きくさえずります。朝や夕方に、電線などに止まってさえずる雄の姿が、ホノルルの住宅地でも見られます。地鳴きは、音程の高い「チッ、チッ」です。 アメリカ本土の多くの人々とっては見慣れた鳥なので、本土からの観光客がハワイにショウジョウコウカンチョウがいることに驚くことも多いようです。メジャー・リーグ・ベースボール(MLB)のセントルイス・カージナルスや、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のアリゾナ・カージナルスのチーム名にある「カージナル」は、ショウジョウコウカンチョウのことです。それぞれのチームのロゴデザインにも、ショウジョウコウカンチョウが使われています。 日本語名:ショウジョウコウカンチョウ(猩々紅冠鳥) ハワイ語名:― 英語名:Northern Cardinal 学名:Cardinalis cardinalis 分類:ショウジョウコウカンチョウ科(Cardinalidae) その他:外来種(alien)...

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キマユカナリア

キマユカナリアは、アフリカ原産のフィンチです。ペットとして世界的に有名なカナリアとは別種です。ハワイには1960年代に移入されました。当時の飼育者によってこっそりと放された籠鳥が野生化したのが始まりのようです。現在はオアフ島、モロカイ島、ハワイ島に生息します。 全長約11cm、雌雄異色。雄の上面は緑味を帯びた灰色、下面は黄色です。頭頂と後頭部は灰色です。目を挟んだ上下に黄色い縞模様があり、正面から見ると黒色の『X』に見えます。雌と未成鳥は、体の色が雄ほど鮮やかではありません。 乾燥した、開けた広場や林などを好む鳥です。小さな群れを作って地面上や木の上で種子や虫を食べる姿が見られます。特にリーワード(貿易風の風下側)に多いようです。ホノルルでは、カピオラニ公園のアイアンウッドの木などで簡単に見つけられます。住宅街でもたまに見られます。ハワイ島では標高2,000mを越える地域にも生息します。オーヒアの森やマーマネの森などの在来植物の森でも見られ、乾燥した森にも湿潤な森にも生息します。 日本語名:キマユカナリア ハワイ語名:― 英語名:Yellow-fronted Canary 学名:Serinus mozambicus 分類:アトリ科(Fringillidae) その他:外来種(alien) ——————————————————————— 「画像1」キマユカナリア 「画像2」キマユカナリア 「画像3」キマユカナリア...

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ブンチョウ

ブンチョウは、英語名のJava Sparrow(ジャワ島のスズメ)が示す通り、インドネシアが原産の小鳥です。ハワイには1867年に持ち込まれたのが最初で、その後1960年代に再び移入されました。オアフ島の開けた場所では多く生息し、数を増やし続けています。近年はカウアイ島(プリンスビル)、マウイ島、ハワイ島(コナ、ヒロ)などでも定着しています。ハワイの他にもフィジー、アメリカ本土、アフリカ、中国、日本などに人為分布しています。 全長約15cm、雌雄同色。体は灰色、頭と尾は黒色、頬は白色、太い嘴と囲眼輪は明るいピンク色。地面で群れて草の種や虫を食べている姿が見られるほか、餌台にもよく集まります。餌台には20羽以上が集まることも珍しくありません。巣は、木の空洞部や、ビルの軒裏などに作ります。 飼い鳥として世界的に知られているブンチョウですが、原産地のインドネシアでは、ペットとしての大量捕獲が原因で数が減ってしまい、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧II類に指定されています。 日本語名:ブンチョウ(文鳥) ハワイ語名:― 英語名:Java Sparrow 学名:Padda oryzivora 分類:カエデチョウ科(Estrildidae) その他:外来種(alien) ——————————————————————— 「画像1」ブンチョウ 「画像2」ブンチョウ 「画像3」ブンチョウ...