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ハワイのトレイルその29~ヌウアヌ(オアフ島)その2

ハワイのトレイルその29~ヌウアヌ(オアフ島)その1の続きです。ヌウアヌ・ストリームを渡ると三叉路があります。ここがジュッド・トレイルのループの開始点です。今回はループは通りませんので、まっすぐ(左手に)進みます。一帯はクック・パインという、ナンヨウスギ科の針葉樹の森です。しばらく進むと今度はジュッド・トレイルとヌウアヌ・トレイルとの三叉路があり、標識があります。三叉路を左折し、ヌウアヌ・トレイルに入ります。 余談ですが、ジュッド・トレイルという名前は、ハワイ準州時代(1898~1959)の1915年から1939年 まで林務官長だったチャールズ・S・ジュッド(Charles S. Judd)という人物の栄誉を称えて1953年に付けられたものです。ジュッド・トレイルのクック・パインは、彼によって植えられたものです。 ヌウアヌ・トレイルを登ります。18個のスイッチバックを経て、右手にバニヤンの木を過ぎると、景色が一変し、尾根に出ます。しばらくは明るい尾根道を登ります。尾根道ではコアやオーヒアなどのハワイ原産の植物が見られます。オーヒアの花の蜜を吸いにくるオアフ・アマキヒの姿も見れるかもしれません。 その3につづく  ...

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ハワイのトレイルその29~ヌウアヌ(オアフ島)その1

ヌウアヌ・バレーからスイッチバックの山道を尾根まで上り、ヌウアヌ・バレーとヌウアヌ・パリを見下ろす高台まで行くコースです。ジュッド(Judd)、ヌウアヌ(Nu‘uanu)、パウオア・フラッツ(Pauoa Flats)という三つのトレイルを繋ぎます。 ホノルルから行く場合は、パリ・ハイウェイ(Highway 61)をカイルア方面に北上し、ヌウアヌ・パリ・ドライブを右折します。しばらく進むとY字路があり、ここを右に進みます。すぐにヘアピンカーブがあり、カーブが終わるとすぐ右手にジュッド・トレイルのスタート地点があります。わかりにくいですが、ジュッド・トレイルの入り口を示す標識もあります。 駐車場はありませんので、車の場合は入り口付近に路上駐車します。バスの場合は4番バスでヌウアヌ・パリ・ドライブまで行き、トレイルの入り口までヌウアヌ・パリ・ドライブを約1.5km歩きます。トレイルのスタート地点から、川(ヌウアヌ・ストリーム)までおります。この川の岩を伝って渡ります。岩は滑りやすいので足下に注意しながらゆっくり渡ります。 その2につづく 「画像1」ヌウアヌ・トレイルの尾根道 「画像2」ジュッド・トレイルの入り口 「画像3」ヌウアヌ・ストリーム...

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コアエ・ケア(シラオネッタイチョウ)

コアエ・ケア(シラオネッタイチョウ)は、長く伸びた白い尾羽を持つ美しい海鳥です。ハワイ語名のコアエ(koa’e)は、ネッタイチョウの総称で、ケア(kea)は白という意味です。同じくハワイに生息するネッタイチョウで、尾羽が赤いアカオネッタイチョウは、ハワイ語でコアエ・ウラ(Koa’e ‘ula)といいます。ウラは赤という意味です。   熱帯、亜熱帯の島に広く分布します。ハワイでは主要6島すべてに生息し、ウィンドワード(貿易風の風上側)の岸壁や内陸の渓谷などで見られます。カウアイ島のワイメア渓谷やハワイ島のキラウエア・カルデラなど、海鳥の生息地とは思えないほど海から離れた場所を飛んでいる姿も見られます。全長76cm。体は白色で、目の前後、翼の上面、背中に黒班があります。   海中にダイブして魚やイカを捕ります。繁殖期は3月~10月。海岸から内陸にかけての断崖の割れ目や穴に営巣するため、ハワイの海鳥の減少の一因となっている天敵のネズミ、ネコ、マングースなどは近づきにくいようです。人もなかなか巣に近づくことができないので、ハワイの本種の繁殖の生態については詳しくわかっていません。 日本語名:シラオネッタイチョウ(白尾熱帯鳥) ハワイ語名:Koa’e kea 英語名:White-tailed Tropicbird 学名:Phaethon lepturus dorotheae 分類:ネッタイチョウ科(Phaethontidae) その他:ハワイ在来種(indigenous)  ...

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アーカラ

ハワイでキイチゴ属(Rubus)の植物は7種確認されていて、そのうちの2つがハワイ固有種、5つが外来種です。ここでは古来からハワイ人にアーカラ(「ピンク色」という意味)と呼ばれている固有種2種のうち、より一般的に見られるR. hawaiensisを紹介します。 R. hawaiensisは、カウアイ島、モロカイ島、マウイ島、ハワイ島の湿潤な森や亜高山帯の森に自生する、ハワイ原産のラズベリーです。高さ4.5mくらいまで成長し、長さ約4mmの細い刺があります(刺がないものも多くみられます)。葉は3枚の小葉からなり、鋸歯があります。春にピンク色の花が咲きます。花の蜜を目当てに、イイヴィやアマキヒなどのハワイミツスイ類がやってきます。 果実は直径約2.5~5cmで、赤色もしくは紫色、まれに黄色のものもあります。昔のハワイ人は、アーカラの実を見つければ食べていたようですが、生育地が人々の生活範囲から離れていることが多いため、一般的な食用とされてはいなかったようです。今日では果実を加工してパイやジャムが作られます。 日本語名:― ハワイ語名:’akala 英語名:― 学名:Rubus hawaiensis 分類:バラ科(Rosaceae)キイチゴ属(Rubus) その他:ハワイ固有種(endemic)  ...

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シャワーツリー(その3)

シャワーツリー(その2)のつづきです。レインボーシャワーは、ゴールデンシャワーとピンクアンドホワイトシャワーを交配させた、ハワイ生まれのハイブリッド種です。商業地帯や住宅地に多く植えられているたいへんポピュラーな木です。私の周りにもレインボーシャワーがハワイで一番好きな木(花)だという人が多くいます。シャワーツリーといえば、地元の人の多くはこのレインボーシャワーを思い浮かべることでしょう。 高さは約10m。花は4月頃から咲き始め、7~8月にピークを迎え、11月頃まで咲き続けます。葉は複葉で、6~10組の深緑色で卵形の小葉からなります。 一口にレインボーシャワーといっても、Wilhelmina Tenney、Queen’s Hospital White、Madge Tennet、Lunalilo Yellowなどの品種があり、花の色はピンク色、クリーム色、赤色、淡い黄色、濃い黄色など、じつに多彩です。なかでも特に有名なのがWilhelmina Tenneyという品種です。花の色はとても複雑で、様々なトーンの白色、黄色、ピンク色、オレンジ色、赤色などのコンビネーションからなります。Wilhelmina Tenneyは、1965年より『ホノルル市の木』に指定されています。 おわり 学名:Cassia spp. 分類:マメ科(Fabaceae)ナンバンサイカチ属(Cassia) その他:外来種(alien) 「画像1」レインボーシャワー(Queen’s Hospital White) 「画像2」レインボーシャワー(Lunalilo Yellow) 「画像3」レインボーシャワー(Wilhelmina Tenney)...

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シャワーツリー(その2)

シャワーツリー(その1)のつづきです。ピンクアンドホワイトシャワーは、ジャワ島とスマトラ島が原産のシャワーツリーです。1870年以前にハワイに移入されたと考えられており、道路沿いや公園に広く植えられています。高さ25mくらいまで成長します。葉は複葉で、約12組の小葉からなります。小葉はレインボーシャワーの小葉よりも小さい卵形で、長さは約5cm。花は、英語名が示す通り、ピンク色と白色。もしピンク色に黄色味が交じっていたら、それはおそらくレインボーシャワーでしょう。   ピンクアンドホワイトシャワーの花は3月頃から咲き始めます(レインボーシャワーの本格的な開花は6月頃からです)。花が咲いている本種の姿はとてもゴージャスで、まるで枝が巨大なレイをつけているように見えます。秋には長さ30~40cmの細長いさやがぶら下がります。     ピンクシャワーは、熱帯アメリカ原産のシャワーツリーです。ホースシャワー(horse shower)やコーラルシャワー(coral shower)とも呼ばれます。葉は複葉で、約16組の細長い楕円形の小葉からなります。3月~4月にピンク色の花が咲きます。花の色はピンクアンドホワイトシャワーよりも濃いピンク色です。ハワイでは種子がレイの材料に使われます。 その3へつづく  ...

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シャワーツリー(その1)

シャワーツリーは、マメ科の高木で、ハワイでは街路樹として広く植えられており、春から秋にかけて綺麗な花を咲かせます。シャワーツリーが属するナンバンサイカチ属は、約30種からなり、熱帯地域に広く分布します。       ハワイで一般的にシャワーツリーと呼ばれる木には、ゴールデンシャワー(C. fistula)、ピンクアンドホワイトシャワー(C. javania)、ピンクシャワー(C. grandis)、レインボーシャワー(Cassia x nealiae)の4種類があります。どれも人為的に植えられていて、野性化はしていません。     ゴールデンシャワーは、インド原産のシャワーツリーです。1880年以前にハワイに移入され、街路樹として広く植えられました。高さは約10mになります。夏にブドウの実のように吊り下がった黄色い花が咲きます。さやは長さ30~60cmで、たくさんの種子が入っています。近年は、ゴールデンシャワーのさやが邪魔だということで、さやをほとんどつけないレインボーシャワーに植え替えられる傾向にあるそうです。葉は複葉。小葉は先の尖った卵形で、レインボーシャワーの小葉より明るい緑色で長いのが特徴です。...

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ハワイのトレイルその27~ピヘア(カウアイ島)その3

ハワイのトレイルその27~ピヘア(カウアイ島)その2の続きです。 木の歩道が始まる辺りからは、オーヒアの他に、ラパラパ、コリイ、クーカエモアなどのハワイ固有種の植物も多く見られます。また、カウアイ・アマキヒ、アニアニアウなどの、カウアイ島のみに生息する野鳥の姿も見ることができるかもしれません。イイヴィも昔はたくさんいましたが、残念ながら近年では滅多に見られなくなりました。 T字路から約1.6km進むと、アラカイ・スワンプ・トレイルとの4叉路の交差点があります。交差点を真っすぐ進むと、やがて木の歩道が終わり、カワイコーイー・ストリームに向かってスイッチバックを繰り返す長い下り道になります。浅い小川をまたいで渡るところが幾つかあります。左手にはカワイコーイー・ストリームの清流が見えてきます。 やがてカワイコイ・キャンプ場に到着します。ここがピヘア・トレイルの南側の入り口で、このハイキングの折り返し地点となります。後半は、来た道を戻ります。私はカワイコーイー・ストリームの気持ちよい川沿いが好きで、よくこの辺りの河畔で弁当休憩をとってから戻ります。 おわり 場所:ハエナ(カウアイ島) コース:往復 往復距離:約12.2km 高低差:約87m  ...

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ハワイのトレイルその27~ピヘア(カウアイ島)その2

オーヒアの森から先は、アパパネの他にカウアイ・エレパイオも見ることができるかもしれません。エレパイオは、木の枝や幹の低いところや地面におりてくることもあるうえに、人間をあまり恐れないので、かなり近くで見ることができる場合もあります。エレパイオという名前は、この鳥の特徴的なさえずりから付けられたものです。尾羽をピンと斜めにあげたポーズが可愛らしい鳥です。 トレイルには、入り口の距離を示す小さな標識が0.25マイル(約400m)ごとに設置してあります。入り口から1マイル(約1.6km)を印す標識の手前からは、急な上り坂になります。地面が深く浸食されていて、特に雨のときには滑りやすいので、足下に気をつけながら登ります。 坂を上りきると、T字路になります。標識があり、左矢印はPihea Vista、右矢印はPihea TrailとAlakai Crossingと書いてあります。ここを右に進みます。T字路から少し下ると道は木で作られた歩道になります。比較的手軽なトレッキングコースとしては、ここを往復地点として往復約3.6kmのコースにするのもよいでしょう。 その3につづく 「画像1」カウアイ・エレパイオ 「画像2」T字路と標識 「画像3」木で作られた歩道...

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ハワイのトレイルその27~ピヘア(カウアイ島)その1

ピヘア・トレイルは、カウアイ島のコーケエ州立公園にあるハイキングコースのひとつです。主要道路の駐車場からアラカイ・スワンプに入ることができる唯一のトレイルでもあります。ハイウェイ550の終点であるプウ・オ・キラ展望台がトレイルのスタート地点です。プウ・オ・キラ展望台には広い駐車場はありますが、トイレはありません。トイレ休憩が必要な場合はその手前のカララウ・バレー展望台で済ませる必要があります。 展望台を過ぎて、広い土の道を下ります。特に雨の日は滑りやすいので注意が必要です。晴れている日には左手の崖の上からカララウ・バレーの素晴らしい眺めが望めます。また、オーヒアの木のこずえではアパパネが花の蜜を吸っている姿を見ることができるでしょう。 午後には雲や霧がでて下の景色は見えないことが多いので、カララウ・バレーの景色を見るなら、早朝に出かけたほうが晴れている確率は高いようです。もし眼下が雲や霧に覆われていて何も見えなくても、しばらく待っていると、短時間だけでもわずかに霧が晴れることもあります。下り道が終わると、比較的平坦なオーヒアの森が続きます。 その2につづく  ...