ザトウクジラ

ザトウクジラ

常夏と言われるハワイですが、1年を通して微妙な季節の移り変わりを感じる事はできます。雨が多くなり肌寒くなってくると、今年も冬が来たな、と思います。冬のハワイといえばクジラ。船でホエールウォッチングのツアーに行かれた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?ハワイでこの時期見られるのはザトウクジラです。そこで今回はこのザトウクジラのお話をさせて頂きます。
 
ザトウクジラの骨格

ザトウクジラの骨格

ザトウクジラはヒゲクジラ(上あごについたクジラヒゲでオキアミや小魚などをこして食べるクジラ類)の一種で、体長は11-16m、体重は25-30tにもなります。以前、生まれたばかりの子クジラの死体解剖のお手伝いをした事がありますが、その子ですら1t以上ありました。非常に長い胸びれと、上あごと下あごにあるこぶが特徴です。ハワイに現れるザトウクジラは、夏の間は北極付近で主に捕食をし、冬になると繁殖活動、出産、子育てのために暖かいハワイにやってきます。

ザトウクジラは尾びれの内側(腹側)の白黒模様が個体によって異なるので、この模様によって指紋のように個体識別をする事ができます。また、ブリーチングと呼ばれるジャンプをするので、運が良ければ陸からでもその姿を見る事ができます。私もハナウマ湾の先を車で通っている時に3回連続ジャンプを見る事ができました。冬のハワイでハナウマ湾方面にドライブされる時は、展望台に立ち寄って海を眺めてみると、クジラのジャンプが見られるかもしれません。