Gorilla ogo 3-1少し前に外来種の海藻のお話をさせて頂きましたが、ハワイで問題になっている外来種の海藻一つがゴリラ・オゴです。しかしこの海藻、何故かハワイでは養殖されていたりして、ポキによく使われているのです。先日も、とあるスーパーで購入したポキにゴリラ・オゴが入っていました。そこで今回は、このゴリラ・オゴのお話をさせて頂こうと思います。

ワイキキビーチのゴリラ・オゴ

ワイキキビーチのゴリラ・オゴ

ゴリラ・オゴは学名をGracilaria salicornia といい、名前からも分かる通り、よく食用とされるオゴの仲間です。しかしハワイでよくポケに使われている海藻は、スーパーやフィッシュマーケットで「オゴ」として売られているものではなく、ハワイ語でリム・マナウエア limu manaueaと呼ばれるものです。マナウエアもオゴもゴリラ・オゴと同じGracilaria属になります。 ゴリラ・オゴは1970年代に人為的にオアフに持ち込まれ、その後各地で増殖し問題を引き起こしています。ワイキキでは、大波の後などに海岸に大量に打ち上げられていることも。また、ゴリラ・オゴは一般的な海藻に比べると固く、ずっしりと重たいマット状になって増殖していきます。このマットが、ほかの固有種の海藻やサンゴが生育できないような状態を作ってしまうのです。

 

リム・マナウエア

リム・マナウエア

問題児のゴリラ・オゴですが、冒頭でもお話しした通り、養殖されて食用としてスーパーで売られていることもあります。さすがにスーパーではゴリラ・オゴではなく“robusta”と呼ばれています。マナウエアより歯ごたえがあるので、その食感を好む人もいますが、私はやっぱりマナウエアの方が好きです。