オオカミウオの話

オオカミウオ 

オオカミウオ

子供の頃よく行く水族館に寒い海に住む魚の水槽があって、その中の怖い顔をした魚に釘付けになっていました。ハワイなどの暖かい海に住む魚と違い、寒い地域に住む魚はあまりカラフルではなく、ちょっと強面の物が多い気がします。今回は、この子供の頃に釘付けだった北国の魚、オオカミウオのお話をさせて頂きたいと思います。

オオカミウオ

オオカミウオ

オオカミウオはスズキ目ゲンゲ亜目オオカミウオ科オオカミウオ属に属する魚です。オホーツク海、ベーリング海などの寒い海に分布し、日本でも東北地方や北海道で見られます。北大西洋に住むものも合わせると、オオカミウオ属の魚は4種ほど存在します。日本名の「オオカミウオ」は、英語名の”Wolffish”をそのまま訳したもの(日本で見られるオオカミウオはBaring wolffishと呼ばれます)ですと。体長は1mほどで、水深50-100mの岩礁に住んでいます。オオカミウオは鋭そうな前歯と臼歯のような奥歯、それに強い顎を持っていて、貝などを貝殻ごと砕いて食べることができます。また、カニなどの甲殻類も好んで食べるようです。

オオカミウオ

オオカミウオ

オオカミウオは日本ではあまり食用にはされませんが、食べられない魚というわけではなく、北欧などでは食べられています。美味しいと言われるギンポの仲間ですから、食べてみたら美味しいんじゃないかとは思いますが、やっぱりあの顔は申し訳ないですが食欲をそそられませんよね。