つい先日の事。家に届いた朝刊の一面を飾ったのが、私が所属する研究室の教授でした。記事はワイキキで問題となっている外来種の海藻と、それらを除去するクリーンアップのイベントについてでした。そこで今回は、ハワイで問題となっている外来種の海藻のお話をさせて頂きます。
1950年から、ハワイの海には約20種類の外来種の海藻が入って来ました。ちなみに外来種とは、人為的に外からその土地に入って来た生き物の事です。ハワイに入って来た外来種の海藻のうち、元々ハワイに生息していた海藻を脅かすような大きな影響を与える侵略的外来種は5種類です。この5種類の中で、現在ワイキキで問題になっているのが3種あります。このうち以前から問題になっていたのがゴリラ・オゴ(学名:Gracilaria salicornia)とトゲノリ(学名:Acanthophora spicifera)ですが、ここ数年で今まではワイキキにいなかったLeather mudweed(日本名無し、学名:Avrainvillea amadelpha)がかなり広がりをみせています。
これらの侵略的外来種の海藻は非常に繁殖力が強く、在来種の海藻や産後の生息を脅かしています。私達の研究室では長年にわたってこれらの外来種の海藻に着いて研究・調査してきました。また、ワイキキのホテルやワイキキ水族館、地元の小学校や高校と協力して外来種の海藻の除去を行ったりしています。現在、海藻除去のイベントは、不定期にワイキキ水族館前のビーチで行われています。