カリフラワー・コーラル

カリフラワー・コーラル

ハワイのような南の島といって思い浮かべられるものの一つがサンゴ礁ですね。サンゴは刺胞動物門に属する立派な動物です。世界中にはサンゴ礁を造るサンゴ(主に六放サンゴ亜網イシサンゴ目に属する)は1300以上の種類が存在するといわれています。そのうちハワイで見られるのは約40種類ですが、その中でもたった4種類のサンゴが全体の90%を占めていると言われています。カリフラワー・コーラル(cauliflower coral, Pocillopora meandrina)、ローブ・コーラル(lobe coral, Porites lobata)、フィンガー・コーラル(finger coral, Porites compressa)、そしてライス・コーラル(rice coral, Montipora capitata)です。

サンゴのポリプ

サンゴのポリプ

サンゴの成長はあまり速くないというのは皆さんご存知だと思いますが、速いもので1年に15センチ、遅いものだと1年に1センチしか大きくなりません。サンゴは6本又はその倍数の触手を持つ小さなイソギンチャクのようなポリプの集合体で、炭酸カルシウムの骨格を作り、それがサンゴ礁を作り上げます。ちなみに、アカサンゴなどの宝石として使われるサンゴは造礁サンゴとは違う八放サンゴ亜網に属し、深海に住んでいます。

Staghorn Coral

Staghorn Coral

サンゴのポリプには褐虫藻(zooxanthellae)という単細胞の藻類が共生していて、この褐虫藻が日中光合成をしてサンゴに養分を提供しています。サンゴの青や緑の色は、この褐虫藻によるものです。深いところには十分な光が届かず褐虫藻が光合成できないので、サンゴは比較的水深の浅いところでのみ見られます。サンゴの白化現象が話題になることがありますが、これは褐虫藻がサンゴから放出されることによって起こります。海水温が高くなり過ぎると褐虫藻 がサンゴから失われるため、地球温暖化が白化の原因の一つではないかと言われています。