砂抜き中のマニラクラム

砂抜き中のマニラクラム

この週末はひな祭りでしたね。ハワイでもひな祭りは”girls day”と言ってお祝いします。ひな祭りと言えばハマグリのお吸い物ですが、あいにくこちらではハマグリが手に入らなかったので、代わりにアサリに似たマニラクラムでお吸い物を作りました。そういえば、アサリや蛤などの二枚貝には左右があるのをご存知ですか?今回は二枚貝のお話をしたいと思います。

マニラクラムの殻頂(背側)

マニラクラムの殻頂(背側)

二枚貝は軟体動物門二枚貝網に属する生き物を指します。二枚貝の左右の見分け方ですが、まずアサリやハマグリなどの二枚貝を、蝶番(ちょうつがい、二枚の貝が付いている部分)の方が上になるように持ちます。上の蝶番側が背側、反対側の貝が開く方が腹側になります。次に蝶番の部分を見ると、殻頂(一番出っ張った部分)の片側に、二枚の貝をくっつけている靭帯(結合線維)があるのがわかります。この靭帯のある方が貝の体の後方、ない方が前方です。殻頂を上にして、靭帯が殻頂より自分側に来るようにして持った時、左側にあるのが左の殻、右側にあるのが右の殻です。ちょっとややこしいですが、次回アサリを食べる時には是非貝殻を見てやってみてください。

ところで、先程お話したマニラクラムですが、マニラと名が付くものの、メインランドで取れる貝のようです。日本のアサリと味は似ていますが形は多少大きく、アサリとは別の属に分類されています。ハワイでアサリと付く料理には大抵マニラクラムが使われていますので、是非味わってみて下さい。


東京生まれ、東京育ち。幼少の頃、家族で夏を海辺で過ごすことが多かったおかげで海の生き物に興味を持つ。当時の愛読書は学研の海の生き物図鑑。遊園地よりも水族館が好きだった(現在も)。日本で某理系大学卒業後しばらく社会人生活を送っていたが、観光で訪れたミッドウェイ環礁で出会った研究者達に触発され、復学を決意。海洋生物学を学ぶためハワイ大学に編入。卒業後大学院に進学し、結婚・出産後も子育てしながら学生生活を満喫中。専門は海藻、特にハワイのアオウミガメの食べる海藻について研究中。プランクトンからクジラまで、大好きな海の生き物たちの話を皆様とシェアできたらと思っております。