2911-1-20130123092838ハワイは最近寒い日が続いています。
もちろん日本と比べたら全然暖かいのですが、普段もっと暖かい分、暖房器具や衣服、寝具など防寒対策が全く無いのが難点。
この季節、我が家では鍋をすることが多くなります。
私の個人的な好みですが、冬の鍋で一番好きなのはふぐちり。
ふぐちり以外でも、ふぐ刺しや唐揚げなど、とにかくフグが好きなんです。
さすがにハワイではそうそうフグを頂く機会はありませんが・・・。
今回は、大好きなフグのお話です。

フグはフグ目フグ科に属する魚です。
フグといえば怒ると膨れるのが特徴ですよね。
膨れると体積が2倍以上になるそうです。
グの英語名は”pufferfish”ですが、これは文字通り「プッと膨れる魚」という意味です。

フグのもう一つの特徴といえば毒。
フグの毒は、テトロドトキシンという名前の神経毒です。
実は天然のフグはこの毒を自分自身で生産している訳ではなく、餌として食べる貝などから体内に取り入れます。
では、フグ毒を作っているのが餌の貝かというとそれも違います。
フグ毒を作っている大元は実は海中に生息する細菌で、この細菌の死骸が海底に沈み、次に海底の泥に含まれる有機物を餌とする貝などの体内に入り、最終的にその貝を食べるフグの体内に取り込まれるのです。
フグには毒に対する耐性があるので、毒を持った貝を食べても大丈夫なのです。
また、養殖のフグは毒を持たないのですが、これは人間が与える餌に毒が含まれていないからです。


東京生まれ、東京育ち。幼少の頃、家族で夏を海辺で過ごすことが多かったおかげで海の生き物に興味を持つ。当時の愛読書は学研の海の生き物図鑑。遊園地よりも水族館が好きだった(現在も)。日本で某理系大学卒業後しばらく社会人生活を送っていたが、観光で訪れたミッドウェイ環礁で出会った研究者達に触発され、復学を決意。海洋生物学を学ぶためハワイ大学に編入。卒業後大学院に進学し、結婚・出産後も子育てしながら学生生活を満喫中。専門は海藻、特にハワイのアオウミガメの食べる海藻について研究中。プランクトンからクジラまで、大好きな海の生き物たちの話を皆様とシェアできたらと思っております。