ワイキキ水族館で海藻に巻き付くタツノオトシゴ

ワイキキ水族館で海藻に巻き付くタツノオトシゴ

私の友人が江ノ島でゴミ拾いを主催しています。彼らは、昔は江ノ島にたくさん生息していたタツノオトシゴをもう一度呼び戻そうと、積極的に活動しています。私はハワイで一度だけ、海藻の採取中に海の中で野生のタツノオトシゴを見た事があります。今回は、このタツノオトシゴのお話をさせて頂きたいと思います。

すみだ水族館のタツノオトシゴ

すみだ水族館のタツノオトシゴ

タツノオトシゴは、とんがった口とくるっと巻いた尻尾が特徴ですが、実は立派な魚の仲間なのです。ヨウジウオ科タツノオトシゴ属に属しています。よく見ると首に見える部分にエラ、背中には背ビレが付いています。他の魚と明らかに違うのは、直立しているところでしょう。

サンシャイン水族館のタツノオトシゴ

サンシャイン水族館のタツノオトシゴ

タツノオトシゴが面白いのは、オスが出産することです。といっても、正確にはオスが“妊娠”するわけではありません。他の魚と同様、卵を産むのはメスですが、メスはその卵をオスのお腹にある「育児嚢」という袋の中に産み落とします。卵はオスの育児嚢の中で受精し、孵化します。孵化した子供達はその後しばらくオスの育児嚢で過ごした後、オスのお腹から“出産”されます。私がハワイの海で見たタツノオトシゴはお腹が大きく見えたので、多分あれは”妊娠”したオスだったのではないかと思います。