タチウオ 1
私が子供の頃のことですが、家の近所に週に何回か移動魚屋さん(車で移動しながら魚介類を販売している魚屋さん)が来てくれて、いつも夕飯の材料をそこで調達していました。その魚屋さんがよく持ってきてくれるのがタチウオ(太刀魚)で、私も好んで食べていた気がします。今回は、この太刀魚についてお話しさせて頂きたいと思います。
タチウオ 2
タチウオはスズキ目サバ亜目タチウオ科に属する魚です。タチウオ(太刀魚)という名前は、その見た目が刀に似ている事から付けられたと言われているように、銀色に輝く細長い体をしています。体長は2mを超えることもあります。魚屋さんが持ってきてくれるのは切り身だったので当時は全身を見たことはなかったのですが、他の青魚に比べても体表が光り輝いていたように記憶しています。この銀色の体表はグアニン層と呼ばれるもので、昔はラメの材料になっていたそうです。
タチウオ 3
タチウオは水深の比較的深いところ(400mくらい)で生活しているため、普段ハワイで見かけることはありませんが、以前頭部をサメに食べられたらしいタチウオの仲間がハワイ島沖で発見されたことがあり、深海には生息しているものと思われます。しかし、この時は当初「謎の魚」として話題になっていたので、あまり頻繁に見られる魚ではないのでしょう。ハワイに来てからは一度も食べたことがないので、どんな味だったのか、また日本で食べてみたいです。