ジャイアント・ケルプ

ジャイアント・ケルプ

先日、ハワイ大学で海藻のレクチャーをしました。一口に海藻と言っても、植物プランクトンからジャイアント・ケルプと呼ばれる全長50mにも達するものまで様々です。ハワイにはジャイアント・ケルプは存在しないのですが、授業にも度々出てきますし、以前から個人的には非常に興味のある海藻です。そこで今回は、このジャイアント・ケルプについてお話しさせて頂きたいと思います。

葛西臨海水族園のジャイアント・ケルプ

葛西臨海水族園のジャイアント・ケルプ

ジャイアント・ケルプは褐藻綱コンブ目コンブ科に属する海藻です。ジャイアント・ケルプ(Giant Kelp)というのは英語の一般名で、日本語ではオオウキモとも呼ばれています。最大の特徴はやはりその大きさで、海藻の中では世界最大になります。成長が早いことで知られていて、1日に50cm成長するとも言われています。1日ビデオを回してその成長を早回しで見てみたいですね。茎状部には浮き袋が付いていて、それによって海底から海面に向かって伸びていくことができます。

葛西臨海水族園のジャイアント・ケルプ

葛西臨海水族園のジャイアント・ケルプ

ジャイアント・ケルプは主に北太平洋の寒い海に生息していて、密集して生えているケルプの森は他の生物たちの重要な生息場となっています。よく、ラッコが海藻を体に巻きつけている画像がありますが、あの巻きついている海藻がジャイアント・ケルプです。ラッコは寝ている間に潮に流されないように、ジャイアント・ケルプを巻きつけているそうです。