シュモクザメ
ご存知のように、ハワイにはサーファーがたくさんいます。サーファーの友人に、たまにサーフィン中にサメに遭遇した話を聞きます。以前知り合いの女性サーファーが、「この前、ふと横を見たらシュモクザメがいたのよ。でも安心して。奴らは草食性だから。」なんて言っていたのですが、私ははっきり声を大にして「それは違う!」と言いたかったです。草食性のサメなんて聞いたことがないし、ましてやシュモクザメは人を襲うことだってあるのです。なぜ彼女がそんな勘違いをしていたのかは分かりませんが、今回はこのシュモクザメのお話をさせて頂きたいと思います。
葛西臨海水族園のアカシュモクザメ
シュモクザメは軟骨魚類綱メジロザメ目シュモクザメ科に属する魚です。シュモク(撞木)というのは、仏具の鐘を鳴らすのに使うT字型の道具で、もちろん頭がその形に似ていることから付けられた名前です。英語名はハンマーヘッドシャークで、やはり頭がハンマー(金槌)に似ていることから名付けられました。私も子供の頃、図鑑でシュモクザメを見ては「ものすごく面白い頭の形のサメだなぁ。」なんて思っていました。この左右に飛び出した頭の先に目と鼻腔があります。
葛西臨海水族園のアカシュモクザメ
シュモクザメは他のサメと違って群れをなして行動することが多く、ニュースなどでその映像をご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。先ほど人を襲うこともあると言いましたが、実は死亡例はほとんどありません。ホオジロザメなどに比べるとまだ危険性は低いですが、人を襲うことに変わりはないので、海で見かけた時は気をつけましょう。