カロ(タロイモ)は、古代ポリネシア人にとって最も大切だった作物です。ハワイの伝説の中でも重要な位置を占めていて、神聖な植物とされてきました。根茎や葉が食用になり、熱帯地域で広く栽培されています。原産地はインドだと考えられています。ハワイでは主要6島全てで栽培されているほか、山間の渓流沿いなどで野生化したものも見られます。ハワイには300以上の品種があり、栽培技術は世界のどの地域よりも発達しています。ハナレイ(Hanalei、カウアイ島)のカロ畑が特に有名です。
高さ1mほどに生長します。野生のものは、栽培種よりも小型であることが多いようです。葉は長さが25~45cm、幅が12~32cmで、ハート型の明るい緑色です。根茎は最大で直径15cmになります。
火を通したカロの球茎をすりつぶしたものに水を加えて練り込んで、やや粘りのあるペースト状にしたものはポイ(poi)とよばれ、ポリネシア人の主食でした。今日でもハワイではよく食べられます。また、すりつぶした生の球茎にをココナッツミルクと混ぜて焼いたプディングは、クーロロ(kūlolo)と呼ばれます。
日本語名:サトイモ、タロ
ハワイ語名:kalo
英語名:―
学名:Colocasia esculenta
分類:サトイモ科(Araceae)サトイモ属(Colocasia)
その他:ポリネシアン移入種(Polynesian introduction)