カスミチョウチョウウオ
前回はハワイ固有種のチョウチョウウオであるミレットシードバタフライフィッシュのお話をさせて頂きましたが、長女に「今回は何の生き物について書こうかな?」と相談したところ、「バタフライフィッシュは?」という答えが返ってきました。そこで今回は前回とは別の種のチョウチョウウオをご紹介したいと思います。
ワイキキ水族館のカスミチョウチョウウオ
カスミチョウチョウウオはハワイを含む中部太平洋から西太平洋に主に分布し、日本でも和歌山県より南で見ることができます。スズキ目チョウチョウウオ科カスミチョウチョウウオ属に属し、体長は最大で18cmほどになります。主な餌は動物プランクトンで、サンゴ礁外縁の外海に面した斜面付近に大きな群れを作って泳いでいます。日本語のカスミ(霞)チョウチョウウオという名前は、海の中が霞むくらい大群で泳ぐことがあることから付けられたようです。
ワイキキ水族館のカスミチョウチョウウオ
カスミチョウチョウウオは英語ではPyramid Butterflyfish(ピラミッドバタフライフィッシュ)と呼ばれていて、黄色から茶色をした頭部と尾部、それらに挟まれた腹部が白いピラミッド型の模様になっています(尾びれも白です)。このピラミッド型の模様ですが、じっと見ているとピラミッドより山に見えてきます。富士山みたいだな、と思っていたら、どうやら日本のダイバーには「富士山チョウチョウウオ」と呼ばれて親しまれているそうです。なんだか非常に納得しました。