ブラックサンドビーチのアオウミガメ

ブラックサンドビーチのアオウミガメ

私も昔からお世話になっているハワイのウミガメ研究家の方の名刺には、女の子の絵が描かれています。なぜウミガメ研究家なのに女の子なのかというと、この子がハワイの伝説に出てくる「カウイラ」というウミガメの化身だからです。そこで今回は、ハワイ島プナルウ(ブラックサンドビーチのあるところ)に住むと言われているこの「カウイラ」の伝説についてお話をさせて頂きたいと思います。

泳いでいるアオウミガメ

泳いでいるアオウミガメ

先ほども言いましたが、カウイラは人間の女の子の姿に変身できる力を持った、不思議なウミガメです。昼間は女の子の姿になって人間の子供達と一緒に遊び、子供達が安全でいられるよう見守っています。眠たくなるとカメの姿に戻り、カウイラの両親が黒砂を掘って作ってくれた真水の泉で眠ります。カウイラの泉は、プナルウ地区の人々に飲み水を提供したと言われています。人々はその昔、真水の湧き出る泉の底に潜り、ひょうたんの中に飲み水を汲んできたということです。

ブラックサンドビーチでお昼寝中のウミガメ

ブラックサンドビーチでお昼寝中のウミガメ

子供達を守り、飲み水を提供してくれるカウイラは、プナルウの人々にとても愛されています。以前訪れたブラックサンドビーチでは、海で遊ぶ子供達とともにたくさんのウミガメが泳いでいたり、日光浴をしたりしていました。その光景を見ていて、きっとカウイラのお陰で、子供達も安心して海で遊ぶ事ができるのだろうと思いました。