ウーリリ

ウーリリ

ウーリリは、ハワイでよく見られる渡り鳥の一つです。8月までに繁殖地であるアラスカやカナダからハワイに渡ってきて越冬し、4月下旬から5月上旬に再び繁殖地へ渡ります。ハワイで夏を越す個体もいます。ハワイでは砂浜、沼地、岩の多い海岸や河川などで見られます。コーレア(ムナグロ)と違って、草地で見られることはあまりありません。

ウーリリ

ウーリリ

全長約28cm。冬羽は上面が濃い灰色で下面が淡い灰色。夏羽は下面に縞模様があります。濃い過眼線と明るい眉班があり、嘴は細くて長い黒色、足は黄色です。飛翔時に翼や尾に模様はありません。一羽でいることが多い鳥ですが、たまにペアか小さい群れでいることもあります。長い嘴で泥の中や岩の下を活発に探り、軟体動物や無脊椎動物を捕ります。澄んだ声で「トゥーリッリッリッ」と繰り返して鳴きます。ハワイ語名はこの鳴き声が由来のようです。

ウーリリ

ウーリリ

ハワイアンのスタンダード・ナンバーに『ウリリ・エ(’Ulili E)』という曲があります。この軽快な曲は、穏やかなビーチを走るウーリリとその美しい鳴き声を歌ったものです。没後も高い人気があるイズラエル・カマカヴィヴォオレ(Israel Kamakawiwo’ole、通称「IZ」)も歌っているので、聴いたことがある人も多いと思います。また、ウーリリと呼ばれる、竹で作られた古代ハワイの笛がありますが、この笛の名も本種の鳴き声に由来しているといわれています。

日本語名:メリケンキアシシギ
ハワイ語名:’Ulili
英語名:Wandering Tattler
学名:Tringa incana
分類:シギ科(Scolopacidae)
その他:渡り鳥(visitor)