アキアポーラーアウは、ハワイミツスイの一種です。ハワイ島の標高約1,400m以上のコアとオーヒアの森に生息します。生息数は少なく、他の多くのハワイミツスイ類同様、絶滅の危機に瀕しています。Hawaii Audubon Societyの『Hawaii’s Birds』第6版(2005年)によると、本種の生息数は、約1,500羽です。アキアポーラーアウという名前は長くて言いにくいため、地元では、「アキ」(「ア」にアクセント)という愛称で呼ばれることもあります。

アキアポーラーアウ

アキアポーラーアウ

全長14cmくらいで、雌の方がやや小型です。雄は上面が黄緑色で下面と頭が黄色です。雌と未成鳥は、上面が鈍い黄緑色で下面が灰色味を帯びた緑色です。雄の眼先は黒色で、雌は灰色です。雌雄ともに尾は短く、嘴と足は黒色です。最大の特徴である上嘴は細長く、下にカーブしています。下嘴は真っすぐで、上嘴の約半分の長さです。
 
アキアポーラーアウ

アキアポーラーアウ

木(主にコアの木)の幹と枝の中にいる虫の幼虫を丹念に探します。幼虫を見つけると、頑丈な下嘴でキツツキのように木に穴をあけて、長くカーブした上嘴で幼虫を引き出して食べます。家族単位で移動しますが、他種と混群をつくることもあります。さえずりはメロディアスで、体の大きさのわりには音量があります。地鳴きは、音程が上がるスラーの「チュウィー」と、3~4音からなる「ピユゥウィー」の2種類があり、前者の方が多いようです。

日本語名:カワリカマハシハワイミツスイ
ハワイ語名:‘Akiapōlā‘au
英語名:―
学名:Hemignathus wilsoni
分類:アトリ科(Fringillidae)
その他:ハワイ島固有種(endemic)、絶滅危惧種(endangered)